まゆりん気まま日記

医療ネタ中心ですが、日々思うことや心のアンテナに引っかかったことなど、 気ままに綴っています。

Category :  医療・健康
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ふたつの医療番組を見た。

ひとつは、先端医療を実践するテレビ的に言えば「神の手」を持つ医師たちを特集したもの。ほんの一握りの人たちが彼らの手によって命を救われる。あきらめかけていた「生きること」を取り戻す。患者や家族がうれしい涙とともに搾り出す「ありがとうございました」というその言葉の重みに見ているこっちまで泣けてくる。

そして、今夜見たのはそんな特別な先端技術をもつ専門医とはもしかしたら対極にあるような医師だ。北海道の過疎地の診療所で働いてきたその総合医を中心に7年の年月をかけてこつこつと育て上げてきた地域医療は結果として日本一だった医療費を削減し、過疎地に生きる人々が安心して暮らせる医療を提供してきた。

その診療所で働く医療スタッフは、それぞれの専門家として医師と同等の発言を求められるという。スタッフにとっても患者にとっても、医師がピラミッドの頂点に立つような体制ではなく横につながる輪っかのようなチーム医療は望ましいと思うし、それを実践しているこの小さな診療所に強く惹かれながら見ていた。

ところが、市町村合併によってこの町は新しい町長のもとでこれまでのその診療所の医療が否定されることとなったという。予算の問題やいろいろな政治上の理由もあったのだろうけれど、この医師と町長の対立は医師の辞任で終結することとなった。

地域の住民は署名を集め、新しい町長を前に医師を支持する声をあげた。けれど、その声は行政の壁に跳ね返され、医師は去った。

医師や住民が時間をかけようやく構築した医療が、予算不足の一言であっさりと崩壊してしまう。

行政は医師の熱意や情熱に支えられる医療を要求しながら、一方で簡単にそれを壊してしまうということだ。

誰が苦しむのか。それは、結局患者であり住民なのだ。それを痛いほどわかっているから、その医師もスタッフも苦渋の選択だっただろう。

先端医療がもてはやされる一方で、地味だけど良心的な医療、患者に寄り添う医療はそれを作ること自体が難しい。質の高い医療を作るには行政の力も重要なのに、行政によってせっかくある質の高い医療が壊される現実は遠い過疎地だけの問題ではなく、私たちひとりひとりの問題なのだとあらためて思い知る。

私たちは自分たちを守るために何ができるのか。
届かなくても届かなくても思いを伝え続ける。考え続ける、すべて自分に返ってくることなのだから・・・。
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